次女が生まれたときに、両親に「学資保険に入らなくて大丈夫?」と聞かれました。
2人目も産まれたし、保険を見直しした方がいいかのかなと悩んでいたとき、参考になった本がこちらです。
今回は「いらない保険(後田 亨 著)」を紹介します。
このような人におすすめです
- 保険を見直ししたい
- 最低限の保険が知りたい
- こどもの教育費が心配
本と著者の紹介

現在50歳以下の人たちは、
すでに人生100年時代に
突入しつつあるということです。
こうした長寿の時代においては、
そもそも保険という仕組み
そのものが適しません。
いらない保険(後田 亨 著)
後田 亨(うしろだ とおる)
オフィスバトン「保険相談室」代表。
1959年生まれ。長崎大学経済学部卒業。アパレルメーカー勤務を経て日本生命に転職、営業職を約10年勤める。その後、複数社の保険を扱う代理店に移る。2012年、営業マンと顧客の利益相反を問題視し独立。独自の視点から情報発信を続けている。
いらない保険(後田 亨 著)
序章
その保険、本当に頼りになるの?
第1章
最強の保険は健康保険
第2章
がん保険の「ストーリー」にだまされるな
第3章
介護保険に勝る現実的方策
第4章
貯蓄・運用目的の保険はいらない
第5章
結局、「保険」をどうすればいいの?
終章
保険はあなたの人生を保障してはくれない
いらない保険(後田 亨 著)

著者は保険の専門家です。保険会社の利益がからむ無料相談ではなく、有料相談をされています
生命保険会社が知られたくない「本当の話」
保険は人生100年時代に合わない商品


現在50歳以下の人たちは、すでに人生100年時代に突入しつつあるということです。こうした長寿の時代においては、そもそも保険という仕組みそのものが適しません。
いらない保険(後田 亨 著)
東証マネ部の記事によると、2018年生まれの人が95歳まで生存する割合は女性では26.0%にのぼり、女性では約4人に1人は95歳を超えて長生きすることになるそうです。
2018年はちょうど上の子の生まれた年ですが、その頃には人生100年時代は普通になりそうです。



支払う保険料に見合うだけの価値がないかもしれない、というのは衝撃的でした


大病でも自己負担額は65万円以下


したがって、例えば50歳のひとが糖尿病で入院したとすると、本人負担は平均で約17万円になります。もっとも高いのは、65〜69歳で脳梗塞で入院した場合で、本人負担額は約65万円です。それより高齢になれば、負担割合が減るため支払い額も減少します。75歳以上の脳梗塞患者は、医療費として300万円以上かかっていても、本人負担は30万円前後です。
いらない保険(後田 亨 著)
日本医師会の記事によると、例えば盲腸(虫垂炎)の手術をした場合、負担額は日本が30万円ほどなのに対して、一番高いアメリカで152.2~440.9万円。日本と似た3割負担のフランスでも22.1~97.3万円で、日本の健康保険の大切さが分かりました。



健康保険のおかげでこれだけ自己負担額が少ないのですね
高額療養費制度の効果は大きい


民間の医療保険に入らなくても、手元(銀行の普通預金など)に数十万円も用意しておけば、病院の支払いに窮することはありません。あなたの不安を取り除いてくれるのは、民間の医療保険ではなく、誰もが加入している健康保険と常識的な額の預貯金であるということを、どうか忘れないでください。
いらない保険(後田 亨 著)
諸外国の医療保険制度の比較によると、高額医療費制度があるのは日本のみのようです。
医療費が同じ3割負担のフランスでも、高額医療については自己負担をカバーする民間保険があったりと入院・手術が必要な場合は負担が大きいようです。
日本の医療が良い点が分かりました。高額医療費制度のある日本では、そこまで構えなくても大丈夫そうです。



もしもの予備費に100万円ほど用意しておけば大丈夫そうです


個人年金保険と個人型確定拠出年金(iDeCo)どちらが良いの?


たとえば、所得税率20%の会社員が個人年金保険に加入しても、所得税の軽減額は最大で年間8000円ですが、個人型確定拠出年金の上限である毎月2万3000円を積み立てた場合は、5万5200円少なくなります。住民税も加えると8万2800円です。
いらない保険(後田 亨 著)
この本の内容だと、個人年金保険と個人型確定拠出年金では、所得税の軽減額だけで4万7200円の差があります。
また、住民税も加えると7万4800円の差が出るのですね。



iDeCoに加入しているため、個人年金保険は見送ろうかなと思います


学資保険は加入した方が良い?


子供が生まれたからといって、すぐに学資保険を検討するひとは、その後の人生における保険料負担が増えやすくなると思います。老後が長くなることを想像すると、保険との付き合いは最小限にとどめるべきです。「子供が生まれたら学資保険」は、昔話にしてしまいましょう。
いらない保険(後田 亨 著)
親世代では学資保険の利回りがよく入るメリットもあったようですが、今の学資保険にはそこまでメリットがなさそうです。
先日保険会社からパンプレットをもらったのですが、0歳からの積立で給付率は約102%でした。
シミュレーションをしたところ、2020年に生まれた下の子が300万円の給付を受ける場合、払込総額は292万円でした。
約8万円のメリットしかありません。また、年間の負担額は約16万円。かなり大きな負担になります。



若い30代・40代は良くても50代から負担になりそうです…


まとめ


今回は「いらない保険(後田 亨 著)」を紹介しました。
保険の知識がない初心者の私にも分かりやすい内容でした。
保険の選び方に迷っている人、保険を見直ししたい人におすすめです。



の記事で紹介した内容は、本の中のほんの一部です。気になったら、ぜひ本を読んでください。一緒に著者を応援しましょう

